中村美律子 - 歌詞一覧 - 歌詞Tube
風にゆれてる物干竿の
この世に生まれて
生まれた時から神の子と
ふるさとの駅は人影もなくて
雪解け間近の北の空に向い
天に拳を振り上げて悔し涙を
一つひと夜で浮き名をたてて
時折筆を手にとれば愛しい名前
ふたりにだけしかわからない
人はこころや銭やない
琵琶湖の水は宇治より育ち
惚れた女を くどくなら心でくどけ
よしず囲いの屋台の隅で
一度こころに刻んだ夢は
揃いゆかたで蛍観橋で
鑿槌鉋持たせたら人は誰でも
髪をほぐしてうす紅ひけば
惚れて一緒になったやないの
冬が来るのに津軽を越えて
思いきれない忘れられない
おさない日におぶってくれた
日のあるうちから噺家つれて
春の日出逢い夏の日燃えた
あんた背中のその荷物
好いて好んで裏道を
河内生れの風来坊は生きの
ハァー酒に女がアアアア
毎度 毎度 ご贔屓
ふりそそぐ光の花は
水にこぼれる柳の落葉
この道ふたりで歩いたわ
命ふたつなんで引き裂いた
雨の雫は心の雫あなたとわたしを
ネオンの巷にやさしく咲いた
生きてあなたと添えるなら
叶う夢やら叶わぬ夢か
あなたが教えたこの酒が
口に出せない苦しみも
かわすグラスの その底で
夜のとばりがパラリと降りりゃ
あなたの胸のぬくもり抱いて
備前、瀬戸内、下津井港
畳半畳に笑いを売れば笑売
泣くな嘆くな浮世の風に
ひとりで生まれたこの世でも
二度や三度のつまずきで
空に日が照る 野に風が吹く
百年羊でいるよりも
瀬戸の港がしぐれる夜は
すわり直して盃ふせて俺の女房に
遠く鐘の音聞きながら
風を喰らって傾くような屋台骨
惚れたおまえとしみじみと
男いのちの仕事に生きる
生きるこの世が川ならば
儲けなんぼの算盤だけじゃ
燃えて散るのも花ならば
酒はおんなを悲しくさせる
祝いごとなら数々あれど
おまえに惚れたと言われた
寄り添えば雪が舞う行きずりの
あんた涙でョー飲む酒ならば
せつない恋がありました
雨に濡れてる新地の夜は
また春が行くまた夏が行く
軒下三寸 借りうけまして
金がでしゃばりゃ
月が出るまで半刻あまり
暖簾たためばかもめが啼いて
行くなら抱いてと命をかけて
惚れた女の愚痴ひとつ
オーイと呼ばれて万事が一耳
駅裏の五丁目に小さなお店を
ほうら貴方の手の温もりで胸の
まわり道がすきだね
色んな人生があるくやしい
馬鹿でなければ踊れない