夏木綾子 - 歌詞一覧 - 歌詞Tube
肩にかくれて涕いたらいいと
遠い遠い想い出紡いでも
紫色に染めながら
雨に煙った北アルプスよ
泣いて笑って笑って泣いて
明日のゆくえが見えなくたって
船をおりたら
雨にけむった道頓堀は赤い灯
離さないでと縋った夜を
上を見たならきりがない
天にとどろけ大地にひびけ
窓を開ければ深々と
せめて一夜の夢でもいいの
声を殺して哭く海鳥よ
沖に向って小石を投げりゃ
桜舞い散るこの橋を誰が
恋が男の芝居なら
荒れた生活をそうさあの頃
萩の花咲く山里に
秋の浜風素肌に受けて
間口五尺で腰掛け五つ
女房子供を 泣かせるような
傘のしずくを振り切るように
愛の絆の結び目そっと
あんたの船が消えて行く波が
春よ春よふたりの春よ来い
冬の身支度急かせるように
泣き濡れてひとり桟橋
風邪をひくよと傘さしかけて
熱燗一本笑顔を添えて
闇を貫き火柱が夜空焦して
宵に密かに想いを寄せて誰の
こころ細げに雷鳥啼いて朝を待て
追って行きたい行かれぬ理由を
鞄ひとつで降り立つ駅に
いちど限りの人生だから
ごめんなさいと駆けだす露地に
飲めぬお酒を涙でうすめ
やっと見つけた小さな暮らし
あんたのことは忘れんからね